前回記事
- 78日目(7月18日)|1719.7→1731.1miles
- 79日目(7月19日)|1731.1→1758.7miles
- 80日目(7月20日)|1758.7→1786.0miles
- 81日目(7月21日)|1786.0→1813.7miles
- 82日目(7月22日)|1813.7→1836.3miles
- 83日目(7月23日)|1836.3→1848.8miles
- 84日目(7月24日)|移動日
- 85日目(7月25日)|1908.9→1926.3miles
- 86日目(7月26日)|1926.3→1956.0miles
- 87日目(7月27日)|1956.0→1983.4miles
- 88日目(7月28日)|1983.4→1989.7miles
- 89日目(7月29日)|1989.7→2016.4miles
- 90日目(7月30日)|2016.4→2042.1miles
- 91日目(7月31日)|2042.1→2068.0miles
- 92日目(8月 1日)|2068.0→2098.3miles
- 93日目(8月 2日)|2098.3→2114.1miles
- 94日目(8月 3日)|2114.1→2130.3miles→迂回路
- 95日目(8月 4日)|迂回路→2149.6miles
- 96日目(8月 5日)|休息日
78日目(7月18日)|1719.7→1731.1miles
「マクラウド」の宿「Stoney Brook Inn Bed & Breakfast」を出発。
前日、ヒロミさんに朝食前に出発する旨を伝えるとサンドイッチとおにぎりを用意して頂けた。
アメリカでは高価なお米。非常にありがたい。
山火事区間をスキップするため、オレゴン州の「アシュランド」方面に向かいたいが、バスで行けるのはカリフォルニア州の「イリーカ」まで。
髪が伸びて鬱陶しかったので「Palace Barber Shop」で0.1インチ(約3mm)に刈ってもらった。
$18+チップ$2ドルと坊主としては高かったが、予約不要で店主と色々会話もできたので満足。
散髪中、正面のメキシコ料理店のオーナーが入ってきて、散髪中の私の真横に立って店主とお喋りを始めたのには驚かされた。日本では有り得ない光景についつい笑ってしまった。
「Smoked tomato pie」で昼食。ポーク、パイナップル、ピーマンの入った「The PPP」を注文。
ピザにパイナップルなんて合わないだろ~と日本でも食べなかったが、パイナップルの酸味と甘みがいい感じ。めちゃくちゃ美味しかった。
「イリーカ」の「Cascade Wonderland Hwy」への入り口でヒッチハイク。
今まではトレイル近くの道路や町でのヒッチハイクだったため最長で30分ぐらいだったが、トレイルから遠く離れた町からだと難易度がだいぶ上がる。
ヒッチハイクから1時間半後に高級感溢れるステラの車に乗った男性が拾ってくれた。
そして1時間半なんて序の口だということをこの時は知る由もなかった…
トレイルの「Poorly Paved Road」1719.7miles地点まで送ってもらい歩き始める。
ラマ注意の看板。残念ながらラマには出会えず。
「パイロット・ロック」の近くを抜けていく。
79日目(7月19日)|1731.1→1758.7miles
山火事区間をスキップしたことでスケジュール的に余裕ができたので、以降は頑張って距離を伸ばさずにのんびり歩いていく。
秋のような枯草が生い茂り、カルフォルニアとは異なる景色が広がる。
序盤の水場は結構枯れていて久しぶりに水の管理が必要だった。
80日目(7月20日)|1758.7→1786.0miles
「South Brown Mountain Shelter」。建物中には医療品や大容量のピーナッツバターが置いてあった。
手押しポンプがあるので水が汲める。キンキンに冷えていて旨いが、めちゃくちゃ蚊が多い。
岩がゴロゴロした道へ変化。ここのトレイル整備は大変だっただろう。
正面には「マクラフリン山」が見える。
「他人の良いところを探すと、自分自身の最高のところが見つかる」らしい。
81日目(7月21日)|1786.0→1813.7miles
小さな湖がたくさんある。水場が多いということは蚊も多いということだ。
シエラよりオレゴンの方が蚊が多いと感じた。
岩に黄色い苔のようなものがこびり付いているのをよく目にしたが、結局何なのか分からなかった。
山火事跡を通過。新しく森が作られてる真っ最中だ。
いよいよテントがボロボロになってきた。最後まで持つのか?
82日目(7月22日)|1813.7→1836.3miles
1812.9miles「Highway 62」から食事と補給のため「マザマ・ビレッジ」に向かう。
「Mazama Village Campground & Cabins」。お土産屋とレストランが併設されている。
食料などは裏手にある別の建物の方にある。品揃えはそこまで良くなかった印象だが、補給箱をここへ送れるのでハイカーボックス内は食料で充実していた。
名前は忘れてしまったが、ピザっぽいものを食べた。値段の割にボリュームが少ない。
トレイルに復帰し、今日も山火事跡を歩く。
倒木が多くて歩きづらく、景色も良くないので「マザマ・ビレッジ」から先は「クレーター・レイク国立公園」方面の迂回路を歩くことを強くお勧めする。
木々が育つまでは何十年も掛かるだろうから、その間にトレイル上の山火事跡は年々増え続けていくだろう。
周辺で山火事が発生中。PCTは歩けたが別のトレイルは封鎖されてた。
83日目(7月23日)|1836.3→1848.8miles
1848.8miles「Highway 138」到着。
ここから先は1908.9miles地点の「Highway 58」まで山火事の影響でPCTも封鎖されている。
というか山火事が発生しすぎてて笑える。「大島てる」の事故物件か?
迂回のため、ヒッチハイクで「チェモー」という町へ向かい、メキシコ料理屋「Taqueria Lupitas」で食事。
アメリカに来てから全然魚を食べていなかったので魚料理を注文。
物凄く旨い!ってことは無いが、ボリュームが多くて比較的安いのでヨシッ!
何でもかんでも油で揚げているので刺身が恋しく感じた。
「Budget Inn Motel」で一泊。補給場所としては「Mountain Market」より、ガソリンスタンドの「Pilot Travel Center」の方が安くて品揃え豊富。ちなみにオレゴン州は消費税が0%。
84日目(7月24日)|移動日
「Mountain Market」のハンバーガーとホットドックで腹を満たし、ヒッチハイクを開始。
30分ぐらいでPCTをセクションハイクしている男性が拾ってくれた。
後に彼とトレイル上で再会して声を掛けてくれたが、その時は思い出せなかった。申し訳ない。
1908.9miles地点の「Highway 58」の登山口まで移動したかったが、「Highway 58」の入り口までなら良いよということで、そこまで乗車。
ここから登山口までは歩いて8時間以上掛かるので再度ヒッチハイク。
交通量はそれなりにあるのだがHighwayを走る車は速度を出しているので全然停車してくれない。田舎過ぎてUberも呼べない。山火事の煙で空気も悪いという苦しい状況に。
結局3時間ヒッチハイクを行ったが車は止まってくれず。
日が落ちるまで登山口方面に歩いて、近くの森の中で一泊。
翌朝再チャレンジすることに。
85日目(7月25日)|1908.9→1926.3miles
「Odell Sportsman Center」というガソリンスタンドまで歩けば停車する車が多いかもと思い移動。
食料品の品添えはかなり良い。郵便局もあるので補給箱の送り先としても良さそうだ。
さらにここで2時間ヒッチハイク。なんとこのお店のオーナーが拾ってくれた。
途中「オデル湖」に寄ってくれて一緒に記念撮影。デカい湖で景色も良い。
1908.9miles「Highway 58」の登山口に到着。
まさか「チェモー」から合計5時間半もヒッチハイクすることになるとは思いもしなかった。
湖の横を歩いていく。この辺りはトレイル上の近くに流れている沢は少ないので基本的には湖の水を汲んで飲むしかない。
86日目(7月26日)|1926.3→1956.0miles
数少ない沢ではカエルやオタマジャクシが元気に泳いでいるが、ハイカーなら気にせず飲むべし。
87日目(7月27日)|1956.0→1983.4miles
トレイル中で最も蚊が多かった「Sisters Mirror Lake」。
ヘッドネットを付けていても気持ちが悪くなるぐらい纏わりついてくるので発狂しそうになる。
湖から下ると起伏のない道へ。「サウス・シスター」という山が見えてきた。
この道は非常に歩きやすくて景色も良いのでお気に入りポイント。一般登山者も多い。
いったん木々が生い茂る道に入ると今度は「ミドル・シスター」がお出迎え。
「ミドル・シスター」を眺めながら木陰で昼休憩。
「オブシディアン滝」。オブシディアン(黒曜石)という名前の通り周辺には黒曜石がたくさん落ちている。
滝を抜けると次は「ノース・シスター」。どうやら三姉妹らしい。
88日目(7月28日)|1983.4→1989.7miles
「ワシントン山」が見えてきた。名前からしてワシントン州にありそうなのにオレゴン州にある。
今日は近くの町「シスターズ」で補給する。
「シスターズ」は異様に宿代が高い。しかし町にはコインランドリーと公園内にコインシャワーもあるので泊まる必要は無い。
町へ降りる前に近くの「ディー・ライト天文台」を見学。朝8時ぐらいだが結構観光客がいた。
ヒッチハイクは開始1台目で止まってくれた。3週間車で旅をしているという女性で息子さんがアパラチアン・トレイルを歩いている最中だという。
洗濯とシャワー、食料補給を済ませて「シスターズ」から再度ヒッチハイクでトレイルに復帰。
ありがたいことに登山口にはウォータータンクが用意されていた。
山火事の影響で焦げ臭い。ネックゲイターをマスク代わりにすると呼吸がしやすかった。
使い捨てマスクを着けて歩いているハイカーも見掛けた。
山火事の近くを歩く場合、マスクやBUFF等のネックゲイターは必須装備だ。
89日目(7月29日)|1989.7→2016.4miles
正面にそびえる「ワシントン山」。魔王城に向かう勇者の気分で歩いていた。
「ワシントン山」の横を抜けていくと次に現れたのが、PCTの中で最も気に入った山「スリー・フィンガード・ジャック」。
ハイカーが立ち止まって山頂の方にカメラを向けていたので何かと聞いてみたらマウンテンゴート(シロイワヤギ)の親子がいた。急斜面を平気な面して歩いているが見ていて怖い。
「スリー・フィンガード・ジャック」の裏側にまわる。この裏側からの景色が迫力があり非常に気に入った。写真では分からないが斜めに入った地層がくっきり見える。
一応登れるみたいだが死亡事故も起きている危険な山だ。
この日ついに2,000milesを越えた。
90日目(7月30日)|2016.4→2042.1miles
岩稜地帯を抜けていく。カリフォルニアでは雲一つない日々が続いたが、オレゴンでは曇りの日も多く湿度も高い。
白濁の川。FarOutに水場として登録されているが飲めるのかコレ?
「Jefferson Park」を抜ける。
2034.5~2038.4milesの「Jefferson Park」内はPCT長距離許可証を持っていてもキャンプ不可。
FarOutでは分かりやすく公園内が線で囲われているので忘れることはないだろう。
「Jefferson Park」から400mぐらい登って「Park Ridge」到着。標高2,100mぐらい。
分厚い雲も無くなって良い景色だ。
91日目(7月31日)|2042.1→2068.0miles
オラリー湖からジェファーソン山を眺める。
「Olalie Lake Resort」では食料の補給が可能。値段は高いが品揃えは良い。
店員さんに言えばコンセントも貸してもらえるので、充電しつつ朝食とビールを飲みながら休憩。
スモーキーベア君が現れた。山火事の危険性を広めるためのマスコットキャラクターだ。結構町中でも見掛ける。
[スモーキーの5つのルール]
1. 山火事を防げるのは自分だけ
2. 常に火の取り扱いに注意すること
3. マッチやライターで遊ばないこと
4. 無人のキャンプファイヤーを放置しないこと
5. キャンプファイヤーは必ず消火すること
92日目(8月 1日)|2068.0→2098.3miles
2075.9miles トレイルマジックの張り紙を発見! 向かってみることに。
DaveとConnieが立派なトレイルマジックを開催していた。
豊富な具材から自分で肉や野菜を選んでサンドイッチを作成。めっちゃ旨い。
レジスターには日本人の名前も書いてあった。SOBO、NOBOのハイカー共に大勢お世話になっているようだ。
森を抜けて「Hwy 35」に出た。
当初はここから補給のため「ガバメント・キャンプ」方面にヒッチハイクで向かおうと思ったが、調べてみるとこの先の「Timberline Lodge」からバスが出ているのでもう少し歩くことに。
「フッド山」を眺めながら就寝。
93日目(8月 2日)|2098.3→2114.1miles
6:45のバスに乗るため朝早くから行動開始。
雪解け水が麓へ運ばれる。
「Timberline Lodge」に到着。
売店やレストランがあるが町に下りるので軽く中を覗いただけで何も買わず。
一番近い「ガバメント・キャンプ」のスーパーは高いみたいなので、「マウント・フッド・ビレッジ」にバスで向かった。
「マウント・フッド・ビレッジ」で食料を補給。コインランドリーで洗濯をしながら朝食をとる。
コインランドリーはテーブルやコンセントも利用できる優良店だった。
バスでその日の内に「Timberline Lodge」に戻ってきた。少し歩いて山の中で就寝。
94日目(8月 3日)|2114.1→2130.3miles→迂回路
トレイルマジック! トレイルマジックはいくつあっても困らない。果物とビールを頂いた。
振り返ると「フッド山」。だいぶ遠くなった。
2130.3miles 「Eagle Creek Trail Junction」の先でも山火事が発生しているため、「Tunnel Falls」方面の迂回路を通る。
長い時間急こう配を下る。反対から来るSOBOハイカー達は登り坂なのでみんな辛そうだった。
色々な滝があり歩いていて楽しい。迂回路として設定するには勿体ないぐらいで正規ルートでもいいぐらいだ。
道は細いので慎重に歩いていく。
一番の目玉「Tunnel Falls」。名前の通り滝の裏のトンネルを歩くことができる。
中はこんな感じ。穴でも開いているのか水滴が降ってくる。
この「Tunnel Falls」目当てで来る観光客も多かった。
95日目(8月 4日)|迂回路→2149.6miles
オレゴン州最後の町「カスケード・ロックス」に向けて歩いていく。
丁度マラソン大会をやっていて、すれ違うランナーや追い抜くランナーが声をかけてくれた。
周りがランナーだらけのなか、自分だけデカいザックを背負って歩いているので恥ずかしい…
どさくさに紛れて給水所でゲータレードを貰った。
この橋を渡るといよいよPCT最後の州「ワシントン州」だ。
「カスケード・ロックス」は宿代が高いのでバスで「トラウトデール」のMotel6に向かう。
96日目(8月 5日)|休息日
レストランのチェーン店「Country Pride」で食事。料理名は忘れたが、肉料理だったことは覚えている。
日本みたいにメニューに料理の画像を載せてくれ。
そして次回、終わりの始まり「ワシントン州」へ。
ワシントン編につづく