前回記事
- 42日目(6月12日)|816.9→832.2miles
- 43日目(6月13日)|832.2miles
- 44日目(6月14日)|休息日
- 45日目(6月15日)|857.3miles
- 46日目(6月16日)|857.3→881.3miles
- 47日目(6月17日)|881.3→905.1miles
- 48日目(6月18日)|905.1→928.9miles
- 49日目(6月19日)|928.9→943.7miles
- 50日目(6月20日)|休息日
- 51日目(6月21日)|943.7→963.6miles
- 52日目(6月22日)|963.6→984.5miles
- 53日目(6月23日)|984.5→1010.9miles
- 54日目(6月24日)|1010.9→1025.7miles
- 55日目(6月25日)|1025.7→1054.4miles
- 56日目(6月26日)|1054.4→1084.5miles
- 57日目(6月27日)|1084.5→1092.0miles
- 58日目(6月28日)|休息日
42日目(6月12日)|816.9→832.2miles
雪の斜面を登って「Mother Pass」通過。
歩いていて気になったのが、日本はピークとピークの間の凹んだ部分を「峠」と呼んでいるが、アメリカの「pass(峠)」はピーク付近の登山道で一番高いところを指しているように思える。
時々現れるナキウサギやマーモットが心の疲れを癒してくれる。
「Mother Pass」を越えると雪は少なくなり歩きやすい。
大量の雪解け水が滝のように流れている横を通過。迫力満点だ。
休憩していると鹿が現れた。警戒心が薄く、よくテントサイトで食べ物を探している姿を目撃した。
凹んだ橋①。増水時に大木でもぶつかったのか?
43日目(6月13日)|832.2miles
6:50「Bishop Pass」への分岐点(832.2miles)。この先の「South Fork San Joaquin River」(854.5miles)の橋が壊れていて危険な渡渉が必要となるため「Bishop Pass」を通って迂回と「ビショップ」での補給を行う。
2024年7月31日に仮設の橋が架かったそうなので来年以降はルート通り歩けるだろう。
凹んだ橋②。中央も凹んでいて怖い。
今度は滝の下を通過。
美しいトレイルだが流れの速い川での渡渉があったり、「Bishop Pass」周辺は大量に雪が残っていたりと中々大変な迂回路だった。
12:45 「Bishop Pass」の登山口に到着。分岐から約6時間。
補給地点である「ビショップ」までは道中に知り合った女性ハイカーが車で送ってくれた。
彼女は1982年の24歳の時に6か月掛けてPCTをスルーハイクした人で、当時の苦労話を色々と語ってくれた。
また、弟さんが日本人女性と結婚して日本で暮らしているとのことだった。
声をかけてくれる人やヒッチハイクで止まってくれる人などは日本に所縁のある人が多い気がする。
年ごとの気象状況を除けば、電子地図や軽量装備、交通網の発達により、歩く難易度は年々下がっているように感じる。
前回泊まった「ビショップ」のMotel6に宿泊。
44日目(6月14日)|休息日
食料の準備風景。3食オートミールとトレイルミックスにピーナッツバターを混ぜて食べている。
食料は全てベアキャニスターに入れているため、シエラでは行動食は食べずに朝食・昼食をしっかりと食べてから行動していた。
袋麺とマッシュポテトでは食物繊維が足りておらず便秘気味になるが、オートミールとトレイルミックスは食物繊維が豊富なのでお通じが良くなる。
オートミールの種類や食べる量によってはお腹が緩くなるので、自分に合ったものや量を見極める必要がある。
個人的にはQUAKERのインスタントオートミールが一番調子が良かった。
少しお高いプロテイン配合のものも売っているが、違いは体感できなかったので普通のやつを食べて、プロテインは町に下りた時に肉料理から摂取するようにしていた。
誰得の「talenti」の容器における1食分の配合割合。
45日目(6月15日)|857.3miles
ヒッチハイクで「ビショップ」から「Sabrina Lake」の登山口付近まで送ってもらった。
よく整備されていて歩きやすい道。
「Piute Pass」(857.2miles)に到着。ここでルートに復帰。
46日目(6月16日)|857.3→881.3miles
864.5miles 名もなき湖。非常に水が綺麗で、PCTで初めて魚が泳いでいるのを目撃した。
「Marie Lake」を見下ろす。良い景色だ。
「Marie Lake」に下りてきた。天気が良すぎるカリフォルニアでは山々が綺麗に反射する。
渡渉の連続!毎回緊張するので精神的に疲れる。
たまーに橋が現れる。
47日目(6月17日)|881.3→905.1miles
「Silver Pass Lake」付近。「Silver Pass」を目指して歩いてく。
「Silver Pass」通過。
「Lake Virginia」でかい湖だ。
みんなで「Lake Virginia」を横切る。
48日目(6月18日)|905.1→928.9miles
昔の山火事跡なのか木々に焦げ跡が付いており、途中で折れている寂しい景色。
912.2miles 「Middle Fork San Joaquin RIver」の橋が壊れているので「Red’s Meadow Resort」方面へ迂回。
7:40 「Red’s Meadow Resort」到着。キャンプ場であり、食事や補給ができるみたいだが早すぎたようで開いていなかった。
見事な柱状節理「Devils Postpile」。柱状節理自体は伊豆でも見たことはあったが、ぐにゃりと曲がっているものは初めて見た。
912.2miles 「Middle Fork San Joaquin RIver」の壊れた橋の先からルートに復帰。
49日目(6月19日)|928.9→943.7miles
補給のため町まで下りる日。
道中、ジョン・ミューア・トレイルを歩いている日本人3名に遭遇した。
北アルプスの雷鳥荘で働いているそうなので帰国して落ち着いたら会いに行きたい。
こういう平坦なところほど蚊が多いが、モスキートネットをズボンのポケットに入れており、直ぐに装着できるようにしている私に死角は無い。
全然逃げないマーモットに睨まれた。強者感溢れるヤツだ。
「Lyell Fork」に架かる橋を渡る。
943.7miles 「Hwy 120」に到着。
釣りに来ていたカップルに「リー・バイニング」まで車で送ってもらった。
名物の「Upside Down House」。上下逆さまの家だ。
日本に居る友人から「ハンバーガーばっかり食っているな」と言われたため「Bodie Mike’s」ではサンドイッチを食べる。
「マンモス・レイク」までバスで向かいMotel6に宿泊。
50日目(6月20日)|休息日
アメリカらしい毒々しい色をしたお菓子が大好き。日本のお菓子もこれぐらい攻めてほしい。
51日目(6月21日)|943.7→963.6miles
「リー・バイニング」からヒッチハイクで「Hwy 120」に復帰。
日本語勉強中という男性が拾ってくれた。
ヨセミテ国立公園内のため、観光客が非常に多い。
52日目(6月22日)|963.6→984.5miles
キャンプサイト周辺でエサを探す鹿達。
徐々に木々が減り岩稜地帯へ入っていく。
渡渉後に靴と寝袋を日干し中。
標高2,500m以上の山々を歩いているため、夜は0℃以下まで下がり寝袋が結露してしまう。
53日目(6月23日)|984.5→1010.9miles
「Dorothy Lake」を通過。
「Dorothy Lake Pass」を通過。山頂付近だけ大量に雪が残っていた。
1,000miles! まだ半分も歩いていないのが恐ろしい。
1008.8miles ガレ場の上に雪が積もった道をトラバース。軽アイゼンを付けていてもかなり怖い。
登っている最中に気付いたが、破線ルートを通った方が遥かに安全だ。
トラバースの際にトレッキングポールを突いていたら先っぽが消失していた。
イギリスのブランドである「Mountain King」のパーツはアメリカでは入手しづらいため、ここから先はポール1本で歩くことに。
54日目(6月24日)|1010.9→1025.7miles
「Hwy 108(Sonora Pass)」を目指して下っていく。
9:36 「Hwy 108」到着。「ケネディ・メドーズ(南)」を出発して21日目。
「ケネディ・メドーズ(北)」までの無料のシャトルバスが走っているので乗車。
10人ぐらいハイカーが待っていて車はぎゅうぎゅう詰めだ。
「ケネディ・メドーズ(北)」到着。品揃え豊富なお店とレストランがある。
裏手にはハイカーが集まっていてドリンクやお菓子を貰った。
レストランにて食事。ちょっと変わり種のデミグラスソースのかかったハンバーガー。
乗馬もできるみたい。美尻揃いである。
食料補給後、午後のシャトルバスでルートに復帰。岩稜地帯を抜けていく。
55日目(6月25日)|1025.7→1054.4miles
岩稜地帯を抜けて緑が豊富になってきた。
久しぶりにトレイルマジックに出会う。ジュースやサンドイッチを頂く前に「おしぼり」で手を拭くよう促された。レストランでも「おしぼり」は無いので非常にありがたい。
お礼に「おしぼり」の正しい発音を教えてあげた。
56日目(6月26日)|1054.4→1084.5miles
気持ちの良い稜線歩きが続く。
シエラ後半だがまだまだ雪は残っている。
「Carson Pass Information Station」に到着。ビールやお菓子を頂いた。
居合わせたハイカー達と写真を撮ってもらい「Carson Pass Information Station」のFacebookに載っている。
売店もあるが食料は少量のスナック菓子ぐらいしか置いていない。PCTのロゴステッカーが売っていたので購入した。
57日目(6月27日)|1084.5→1092.0miles
シエラ区間の最後の町「タホ・バレー」で補給するため、「US Highway 50」を目指して歩いてく。
「US Highway 50」からヒッチハイクで「タホ・バレー」に到着。
モーテルのチェックイン時間まで「South Lake Brewing Company」でビールを頂く。
大きい町には必ずと言っていいほどビールの醸造所があり、レストランが併設されているのでビール好きには堪らない。
「APEX INN」に宿泊。
58日目(6月28日)|休息日
近所のスーパーマーケット「Raley’s」にて食料を補給。他の大型スーパーより若干高い印象。
普通に買い物するのにも飽きたため、トライチップステーキの量り売りを注文してみた。
そのまま食べても旨いが、パンに挟んで食べるのが好き。
「みちのく潮風トレイル」での膝痛が再発したため、日本でも話題のCBD軟膏を「TAHOE CBD」で購入。店は隣町の「サウス・レイク・タホ」にあるが無料バスが走っている。
高かったが、その後塗り続けたらたいぶ良くなっていった。
量が多いので他にも痛い肩や腰にもぬりぬり。
「US Highway 50」から少し進んだ「Echo Lake」までがFarOutのシエラ区間だが、きりが良いのでここまでをシエラ編とする。
北カリフォルニア編につづく