旅行記

パシフィッククレストトレイル 2024|ワシントン編|PCT DAYS

旅行記

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97日目(8月 6日)|2149.3→2159.4miles

宿泊先の「トラウトデール」から「カスケード・ロックス」にバスで戻り、2149.3miles地点から歩き始める。

「Bridge of the Gods」を渡る。ハイカーは左側通行だと運転手が教えてくれた。

風が強く、橋の床部分は格子状で下が見えるのでかなり怖い。

無事ワシントン州へ。

趣のある登山口から山道へ。

「テーブル山」を下から眺める。名前の通り平らな山。

98日目(8月 7日)|2159.4→2183.0miles

カリフォルニア州、オレゴン州より緑が豊富。

ウィンド川に架かる立派な橋を渡る。

この先の「アダムス山」付近で山火事が発生していることは前日から認識していたが、一日のうちに大規模な山火事へと変化していた。

2231.6milesの「FS 23」という道路からトレイルエンジェルのシャトルバスで「トラウト・レイク」という町まで行くことができるが、山火事の影響でシャトルバスは運休。

そのため、この日は2183.0milesで一泊して、翌朝少し戻って2182.6miles地点から「カーソン」という町へ下ることにした。

山火事のオンパレードだ! 今年はまともに歩けた人はほぼいないだろう。

99日目(8月 8日)|移動日(カーソン→セントレーリア)

ヒッチハイクできそうな場所まで「カーソン」へ向かう道路を歩く。

途中で見つけた野ざらし状態のリサイクルショップ。
流石アメリカ、ワイルドだぜ。

無事「カーソン」までヒッチハイクで送ってもらった。

2297.6miles「Higway 12」まで迂回したいが、厄介なことに「Higway 12」の東側でも山火事が発生しているため道路が封鎖されている。

西側から向かうには「ポートランド」を経由する必要ため、バスで「ポートランド」へ向かう。

またこの橋を渡ることになるとは…

ネットでAmtrakの乗車券を予約。アメリカで初めての電車だ。
「ポートランド」から「セントレーリア」に向かう。

Amtrakの乗り方は非常に簡単。
電光掲示板にゲート番号が書いてある。出発時刻が近付くとそのゲートに列ができるので並ぶだけ。
乗車後に車掌がくるのでAmtrakアプリのQRコードを提示する。

Coachクラス(自由席)の車両に乗車。
人の流れに付いていけば初めてでも問題なく乗車できる。

「セントレーリア」到着。同じように迂回を考えるハイカーが何人かいた。
バス停に近い「Lakeview Inn Centralia」というモーテルで一泊。

久しぶりにローストチキンを食べた。やはり旨い。
アメリカのビール缶はデザインが秀逸。ついつい買ってしまう。
ジャックダニエルも日本ではコーラ割しかないが、スイカジュース割など種類も豊富。

100日目(8月 9日)|移動日(セントレーリア→タコマ)

バスとヒッチハイクで「パックウッド」という町へ向かい「Higway 12」から再開する予定だったが、「Higway 12」の先でも山火事が発生している。

一度トレイルに入ってしまうと町に下りるのも困難な場所のため、これより先のトレイルを歩くことは諦め、ゴールとなる北ターミナルを目指すことを決意。
PCT最後の町「マザマ」に向かう。

Amtrakの席に空きが無かったので「セントレーリア」からバスを乗り継ぎ「オリンピア」へ。
「オリンピア」までかなりの距離があり、バスを3台乗り継いだが運賃は全て無料だった。非常にありがたい。

バスの待ち時間の間に「オリンピア」のヘリテイジ・パークを観光。

さらにバスで「タコマ」まで向かい、「Comfort Inn」で一泊。
高いホテルだが朝食として色々くれたので許そう。

101日目(8月10日)|移動日(タコマ→シュラン)

「タコマ」から「ワナッチー」へAmtrakの高速バスで向かい、更に「ワナッチー」から「シュラン」までバスで向かう。

ここから「マザマ」方面に向かうためのバスが出ているはずだったが、いくら待ってもバスが来ない!
土曜日だったせいか?と思い宿を探したが、観光地のため部屋に空きが無い。

困っていたら近くにキャンプ場「Lakeshore RV Park」を発見。
ハイカーは1泊10ドルで予約も不要。近くにスーパーもあり、綺麗なトイレとシャワーもある快適なキャンプ場だ。

102日目(8月11日)|休息日

日曜日だったのでバスは運休と考え、もう一泊。
リスが遊びに来てくれた。

103日目(8月12日)|移動日(シュラン→ウィスロップ)

月曜日もバスを待っていたが、やはりバスが来ない。
Googleマップには路線が載っているが、バス会社の公式アプリではその路線が表示されなかったため、廃線となったようだ。

仕方ないのでヒッチハイクを2時間ほどやったが、全然止まってくれない…
Googleマップの路線検索を再度確認すると「ワナッチー」まで戻ればApple Lineというバスで「マザマ」方面へ向かえることが分かった。

このルートはSOBOで歩く際にスタート地点の北ターミナルまで向かうルートと同じだろう。
シアトルもしくはタコマ ⇒ ワナッチー ⇒ パテロス ⇒ ツィスプ ⇒ マザマ

「パテロス」で次のバス待ち中。ガソリンスタンドで食料と飲み物を買って公園で時間つぶし。

こんな公園が近所に欲しい。

もう夕方だったため「マザマ」まで向かわず、手前の町「ウィスロップ」で降りた。

North Cascades Mountain Hostel」のドミトリーに宿泊。

一泊$35と格安だが、部屋やシャワー、トイレは綺麗で非常に快適。おすすめの宿だ。
チェックインの手続きが不要で、チェックイン時間(16時)以降に予約した部屋に行くだけというのもありがたい。

夕食どきで他の人は見掛けなかったが、朝は多くのハイカーで賑わっていた。

104日目(8月13日)|2624.7→2646.9miles

朝一のバスで「マザマ」に到着。
食料は「Mazama Store」で購入可能。他にもお土産など色々置いてある。

店の外で朝食を食べていると「ニセコマウンテンガイド」のオーナーであるトレイシーさんが声を掛けてくれた。
日本に20年以上住んでいるということで日本語が大変お上手。
まさかこんなところで日本語が話せるとは思いもしなかったので嬉しかった。

「シエラ・シティ」から「Goat’s Beard Mountain Supplies」に送っていたベアキャニスターを回収。

受け取りの名簿に自分の名前が無くて焦ったが、ベアキャニスターのまま送った旨を伝えると倉庫から見付けてきてくれた。

本来は「WA 20」という道路を通って、2592.3miles地点から歩きたかったが、ここでも山火事が発生しているため、「マザマ」から北上して2624.7miles「Harts Pass」を目指して歩く。

歩いて10分ぐらいで他のハイカーを乗せたトレイルエンジェルの車が来て、「Harts Pass」まで$20で送ってくれた。

「Harts Pass」到着。歩きなら半日は掛っただろう。

霧の中、北ターミナルへ向け出発。

霧が晴れて良い景色が続く。北ターミナルまでの道のりもお気に入りのトレイルだ。

すれ違うSOBOハイカー達が「Congrats!」と声を掛けてくれる。
全区間を歩けたわけではないが達成感を感じる。

PCT沿いでの最後のテント泊。

ダクトテープまみれだが、なんとか最後まで持ってくれた。
日本帰ったらばらしてスタッフサックかなんかにしよう。

105日目(8月14日)|2646.9→2655.2miles→バンクーバー

朝起きると綺麗な雲海が!

山々が海に浮かぶ島のようだ。最後の最後に良い景色が見れた。

Sooty Grouse(ライチョウ)が餌を探してウロウロしている姿も見ることができた。

山を下りていき、北ターミナルに到着!

南ターミナルでは大勢のハイカーがいて大人しくしていたが、今回は誰もいなかったので偉そうな姿で記念撮影。少し貫禄が出たか?

北ターミナルに備え付けられたPCT最後のレジスターに名前を記載。感慨深いものがある。

北ターミナルから先はカナダとなる。
「カナダ-PCT入国許可証」を持っていないとこの先は歩けないので注意。

「マニング・パーク」を目指して歩く。道は結構荒れているので時間に余裕を持って歩くべきだ。

「マニング・パーク」から予約していた「Mountain Man Mike’s Bus Service」のバスに乗車。
運賃は$83+追加バッグ$20=$103と割と高い。予約画面では席を指定できるが実際は自由席だった。

「バンクーバー」の「Thornton Park」に到着。
鳥とホームレスがたくさんいる公園。

地下鉄で「Stadium-Chinatown」まで向かい「YWCA Hotel Vancouver」で一泊。
地下鉄はクレジットカードのタッチで改札を通れるので楽だった。

日本人の宿泊客も多く、日本人スタッフもいるホテル。ストレス無く泊まることができた。

106日目(8月15日)|バンクーバー→シアトル

折角なので「バンクーバー」を少し観光。

蒸気時計。多くの観光客が写真を撮っていた定番な観光場所。

港の景色。
ウォーターフロント駅周辺はあちこちで日本語が聞こえてきた。留学生や観光客が多いのだろう。

「Harbour Air」の水上飛行機。
「バンクーバー」の南に位置する「ヴィクトリア」まで行けるようだ。一度は乗ってみたい。

高速バスで「バンクーバー」から「シアトル」のユニオンステーションまで向かう。
国境を超えるので当然入国審査がある。
荷物を全て持ってバスから降り、入国審査。その後保安検査という流れ。

何を聞かれるか予想できなかったのでノープランで突入。
聞かれたこととしては以下の通り。
・住んでいるところは?
・日本から来た時にアメリカのどの空港に降りたか。
・カナダを訪れていた理由。
・日本での仕事は?

空港よりは質問は少なく直ぐに終わった。
2つ目の「どの空港に降りたか」の質問が聞き取れなかったが、紙に図を書いて説明してくれたので空港より親切に感じた。

ちなみに食料はアメリカに持ち込めないので余っていた食料はホテルで全て処分した。
CBD軟膏はカナダに入る前にアメリカで処分した。結構残っていたがトラブルを避けるためには致し方ない…

「シアトル」の「Kings Inn」で一泊。

107日目(8月16日)|PCT Days 1日目

「シアトル」から「ポートランド」にAmtrakの列車で向かい、バスで「カスケード・ロックス」へ。

「カスケード・ロックス・マリーン・パーク」で開催されているPCT Daysに参加。

AltraやJolly Gear、Hyperliteなど日本でも人気のブランドが多数出店しており、セール価格で購入可能。
日本からは唯一Paago Worksが参加していた。

色々なイベントが開催されている。
写真はスノーボード板やヘルメットなど様々な道具の中から一つを選んでスイカを割り、早食いを競う狂気のイベント。
これぐらいクレイジーなイベントを日本でも開催してほしい。

食べ物も色々売っている。アルコールの持ち込みはできないが中でビールは購入できる。

受付でリストバンドを購入すればサンダー島でテントを張ることができる。ここで2泊した。
所狭しと様々なテントが並んでいるさまは壮観だ。

お楽しみのギア抽選会。目玉商品はEnlightenedの寝袋やHyperliteのザックなどだ。

募金するとチケットが貰えるので$20分を募金した。
チケットに番号が書かれているので呼ばれたら前に取りに行く仕組み。

なんとBig AgnesのLarkspur Jacketが当たった! 
定価だと$250するので大勝利である。
実は女性用なのだがサイズは丁度良かったので秋冬で活躍してくれるだろう。

108日目(8月17日)|PCT Days 2日目

最終日の2日目は夕方から土砂降り。穴だらけのテントなので中は水浸しだ! 早く雨止んで!
雷が鳴るたびにハイカー達が歓声を上げていたのには笑った。

その他手に入れた品々
・OMBROZのサングラス。ケース付きで$100と日本の某ショップで買うより遥かに安い。
・タダで配っていたHOKAのロゴが入ったスプーン。
・$10寄付して貰ったExpedの座布団。

・Triple Crown Coffeeのキャニスター。美味しいアイスコーヒーが容器付きで$5。

・Paago WorksのNinja Tarp。セールで半額の$70で購入。
ハンモック泊用に大きめのタープが欲しかったので以前から狙っていた品。
最終日にセールをすると社長から聞いていたので安く購入できた。社長ありがとうございます!

109日目(8月18日)|休息日

「カスケード・ロックス」周辺ではサーモンが捕れるようだが、前回来たときに食べなかったことが心残りだった。
なので「Brigham Fish Market」でサーモンバーガーを注文。ジューシーで旨い。
この店のフライドポテトが今回の旅で食べたフライドポテトの中で一番美味しかった。

再度「トラウトデール」のMotel6に宿泊。

110日目(8月19日)|帰国

「シアトル」のタコマ空港から帰国する予定だったが、ポートランド空港の方が近いのでチケットを変更。

朝6時の便なのでホテルは取らず空港の休憩所で寝ることにした。
保安検査場のあるフロアの二階にある休憩スペースが寝床として最適。
クーラーが効きすぎていて数日風邪を引いたので、しっかりと防寒してから寝ることをお勧めする。

主張が激しいアラスカ航空の飛行機。

小型飛行機でバンクーバー空港へ。

バンクーバー空港での乗り継ぎはめちゃくちゃ簡単。
キオスク端末(日本語対応)にパスポートをかざして、出てきた紙と航空券を係員に提示するだけ。

バンクーバー空港での乗り継ぎのため5時間待機。
楽天プレミアムカードのプライオリティパスがあるので、空港内の「SkyTeam Lounge」で時間つぶし。
ラーメンやサンドイッチ、ビールなどが無料で食べられるのはありがたい。

入国時は日本 ⇒ カナダ ⇒ アメリカ
歩いてアメリカ ⇒ カナダ
バスでカナダ ⇒ アメリカ
帰国時はアメリカ ⇒ カナダ ⇒ 日本
と1回の旅でカナダ・アメリカ間を2往復するという意味不明な旅となってしまったが、初めての海外旅行で色々経験できたので満足だ。

最後にお土産を紹介。
バンクーバー空港で試飲させてもらい、気に入ったので買った「ジャックダニエル テネシーハニー」。

帰国後に調べたら普通に日本で買えるやんけ! しかもカナダで買ったより安い…
甘くて飲みやすいのでストレートで飲める。山に持っていく酒としてお勧め。